オメガ3脂肪酸を高含有する馬肉の開発支援
支援事例等の紹介
支援対象 (株)千興ファーム | 支援室 食品加工技術室
【相談内容及び背景】
馬肉は熊本の代表的な特産品であり、世界基準の衛生レベルを唯一運用する地域であるが、食材としての特徴や機能性などについての研究はほとんど行われていない。また地震による工場の倒壊などにより産業として大きなダメージを負った。
このような現状をふまえ、震災被害を受けながらも、単純な社屋、工場の再建にとどまらず、馬肉の新しい価値を求めるための飼育技術と味や健康機能などの解明を伴う、創造的な復興を支援。
【試験研究内容】
- 飼料設計の最適化
- 飼料導入及び肥育期間の最適化
- 品質管理基準の検討
- フランス研究機関との連携サポート
【支援成果】
調理時に失活してしまうオメガ3系脂肪酸は生食が好ましいとされる。馬肉は馬刺しとして生食するため、このオメガ3系脂肪酸を多く含む馬肉の提供が可能となれば、付加価値は飛躍的に増加することが期待できる。
これまでのオメガ3に関する研究結果を基に、飼料設計を見直し、さらに専用飼料を(株)千興ファームと共同で開発し(右図)、右図に示すように脂肪酸の総量は変化させずにオメガ3系脂肪酸を高含有する飼育方法を構築した。